where the light is

twice as much ain't twice as good

ミニマリズムと資本主義

・いろんなところで言い尽くされている話なのだけど、不意に実感をもって気づいたことを書きたいと思う。ミニマリズムは資本主義に対抗しているように見えて、実は逆で、資本主義があるからこそ成り立つのだという話。

・不必要なモノを買わない、なるべく手元にモノを置かないというミニマリズムとは、「清貧思想である」「足るを知ることによって精神的な充足を得るのだ」という考え方がある。

・一方で、ミニマリズムは「金持ちの道楽」であると考えることもできる。お金は価値の引換券であるという視点で見ると、資本主義経済を巨大なストレージという発想が持てる。必要になればその大きなプールから買えばいいからこそ、ホイホイと断捨離ができるのではないか。

・どうもミニマリズムからは、モノを「所有」するのではなくて、資本主義側から「サービス」として享受しようという考え方が見え隠れする。ある程度のカネがあれば、モノを自宅に所有するコストより、そのたび購入するコストの方が安いと捉えるなら、ミニマリズムは「金持ちの道楽」である。自炊より外食の方がトータルで考えると安いじゃんという発想だ。

・珍しくイデオロギーっぽい話をしてしまったが、自分の言っている“ミニマリズム”が、どういう発想からきているのか、ちょっと意識しておく必要がありそうだ。何かに強烈にこだわると、モノは増えていくものだとすれば、ミニマリズムは「こだわり」のない、諦念に満ちた暮らしだということもできるかもしれない。

・こだわるポイントを明確にして、それ以外を手放すことが、ミニマリズムの意義なのだとしたら、一切のこだわりを捨てるのはイケテナイよな。