期待通りの世界に飽きる
・スマホやノートパソコンなどのクライアント端末を複数台所有し、アカウントに紐づいたクラウドサービスを利用することで、どこにいたとしても、同じように世界を見ることができる。小説も、漫画も、アニメも、映画も、音楽も、何だってこの中に手に入る。自宅にVPNを張っているから、自宅ストレージの中に保存してあるコンテンツも見ることができる。モニターを通して何でも手に入るような、そんな世界に少し飽き飽きしてしまっている。
・ウズベキスタンに個人手配で旅行をして見たけれど、事前に何回も見ていた旅行記をなぞるような形で行動をしていたので、誰かの体験を上塗りしているような気持ちが抜けなかった。同様に、外食もレビューを元にして選び、期待通りの美味しさを得る。料理も厳選されたレシピを元に調理し、期待通り。前情報を抜きにして、期待値なしで何かをすることが難しくなっている。
・情報化するということは、事前に情報が手に入るということで、複数のソースを重ね合わせれば、ある程度の期待や予想を形成できる。SIM/Wi-Fiがあれば、その場で誰かの経験談を得ることも可能だ。コスパ重視も危機管理も、インターネットの発達で可能になったけど、良くも悪くも期待通りになるという犠牲を払っているのではないか。
・本を探すときも、スゴ本さんの言う「本ではなく人を探す」をモットーにして、“(私がリスペクトする)あの人もこの人も進めているこの本”を読んできたけれど、先に書評を見てしまうと期待が作られるわけで、なんかつまんない。
・情報を集めておくことによって、大外れを引く確率が限りなくゼロに近くなった。旅行では、危険を回避することもできるようになった。ただ、大当たりの感情すら予期してしまうので、「なんかつまんない」という気持ちから抜け出せない。
旅人気取りでいたいくせに 迷い道回り道が嫌いで雨風凌げる屋根の下で グーグル検索で世界を見る
クルクルと地球儀を回して 世界中を旅してる気分 あまりに低い天井を見上げれば 救いようもなくまた寝転がる
・アラジンとリトルマーメイドを観た。
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